SUBARU CYCLE FAN CLUB

クルマと電車と自転車。3つの乗り物でゆく伊豆自転車旅 前編

海と山の両方が愉しめる人気の観光スポット、伊豆半島。どこから走ってもアップダウンが連続する走りがいのあるコース、走った身体にしみわたる様々なグルメなど、自転車乗りにとっては走ってみたい場所のひとつになっています。今回は、自然とグルメが愉しめる自転車天国・伊豆半島をクルマ、電車、自転車の3つの乗り物を使って旅してきました(第1回目/全2回)。

3つの乗り物を利用して自転車旅がしやすい伊豆半島

「クルマ×自転車」「電車×自転車」の旅は自転車乗りにとって、割とおなじみのものです。自転車が走りやすいところ、景色のいいところまでクルマや電車を使用して移動し、そこから自転車で走り出すと「良いところだけ」を自転車で愉しむことができます。

伊豆半島の海岸線は、とこまでも続く水平線を眺めながら走れるルートで人気ですが、上りが多く長距離を走りなれていない方にはキツく感じ、なかなか愉しむまでに至らないことも多いようです。

また、電車内への自転車持ち込みは、前後輪を外し袋などで全体を覆うことが一般的ですが、東伊豆を走る伊豆急は自転車をそのままの状態で持ち込める「サイクルトレイン」を運行しており、かなり楽に自転車旅を行うことができます。※サイクルトレインの運行時期、運行時間については伊豆急HPをご確認ください。

そこで今回はクルマと伊豆急を利用して「走りやすいところ」まで移動し、そこから自転車に乗って良いところだけ愉しむ、クルマ×電車×自転車の旅をご紹介します。

今回の旅のルートは・・・
・南伊東(A)までクルマを使用
・南伊東周辺を自転車で観光し伊豆高原駅(B)まで移動
・伊豆高原駅から伊豆急下田(C)まで電車移動
・下田周辺を自転車で観光後、電車で南伊東まで移動
・南伊東からクルマで帰宅
以上を巡る日帰りコースです。

南伊東(A)から下田(C)までは約60㎞なので、自転車で日帰り往復約120㎞はなかなか難しい距離です。しかし電車を使えばラクにスピーディに移動できるので、長距離に自信がない人でも問題ありません。また行き帰りの電車内で休憩ができるので、帰りのクルマの運転にも影響が出にくいと思われます。

南伊東駅周辺に駐車

スタート地点の南伊東駅周辺にクルマをとめて、自転車を準備します。南伊東駅を出発地点にしたのは帰りに立ち寄る予定の温泉施設が多いこと、サイクルトレインの始発/終着駅だからです。
※伊豆急サイクルトレインの情報はこちらからご確認ください。

今回使用したのはレヴォーグ。前後輪を外せばヘルメットや荷物が余裕をもって収まるラゲッジの広さがあります。
※「クルマへの自転車の積み方」については、今後改めて紹介する予定です。

自転車の組み立てが終わったので、早速、南伊東駅から出発です。ここからは自転車で伊豆高原を目指します。

1.南伊東駅(出発地点)
2.大室山(南伊東→大室山:約9㎞)
3.城ケ崎海岸(大室山→城ケ崎海岸:約7㎞)
4.伊豆急 伊豆高原駅(城ケ崎海岸→伊豆高原駅:約4㎞)

①の南伊東駅から④の伊豆高原駅までの約20㎞は自転車を楽しみます。距離はそれほど長くありませんが、上りが多く走りごたえがあるコースです。伊豆急では伊豆高原と伊豆急下田の両駅で電動アシスト自転車のレンタルも行っているので、レンタサイクルを利用すればさらに手軽に自転車旅も可能です※。
※コロナウイルス感染拡大により1月22 日現在は休止中です。伊豆急HPで営業状況をご確認ください。

すり鉢状の大室山(おおむろやま)

まず向かうのは「大室山(②)」です。

"大室山は約4000年前に平らな土地に噴火が起こり、上に吹き出したスコリア(火山噴出物の一種、粘り気が低い)が円錐上にひろがり、そのまま固まってこのお椀を伏せたような形の山になりました"と大室山リフトHPにはあります。

下から見ると分かりませんが、大室山はすり鉢状の形をしており。国の天然記念物、富士箱根伊豆国立公園に指定されている標高580mの伊東市のランドマークです。毎年、野焼きをしているため、背の高い木が生い茂ることなく、この特徴的な形状を保っているそうです。

リフトで山頂まで行くこともできるのですが、今回はふもとにある「さくらの里」で早めのお花見です。時期が早すぎる(1月上旬)ので、まったく気配がないかと思いきや、つぼみが淡く桜色に色づいている種類もありました。

寒桜は1分咲きくらいですが、開花しているものもありました。ほとんど1年じゅう何らかの桜を愛でることができる場所ですが、やはり2月の河津桜から4月のソメイヨシノまでが見ごろの時期のようです。

ここから次の城ケ崎海岸(③)までは7kmほど。多少上りがあるものの下り基調のルートが続くので、防寒対策をしっかり行って走り出します。

城ケ崎海岸で絶景を堪能

城ケ崎海岸(③)は先ほど訪れた大室山が噴火した際に噴出した溶岩によってできた海岸。約4000年前に流れ出た溶岩が海水で冷やされ、さらに長い時間をかけて波で浸食されこの地形を生み出されました。

城ケ崎海岸のクライマックスは、深い海の青を真下に望む長さ48m、高さ23mの門脇吊橋です。吊り橋ですが幅もありそれほど揺れが大きくないので、多くの人が愉しめるスポットです。

橋の上からの景色はまさに絶景。真下を見れば切り立った崖と青い海、遠くには伊豆大島。スリルというよりはいつまでも景色を愉しんでいたいと思う自然を身近に感じることができました。

伊豆高原駅から伊豆急下田へ

城ケ崎海岸を後にして、サイクルトレインを利用するため伊豆高原駅(④)に向かいます。駅は内陸部にあるため、多少上り基調です。

サイクルトレインに乗るには、伊豆高原駅などの有人駅の改札で申し込みするだけでOK。当日の申し込みでも乗車可能ですが「1つの列車につき最大で6台まで」の制限があり、それ以上の申し込みがあった場合は利用できません。ただし自転車を袋に入れ電車に乗車する輪行はいつでも利用できるので、利用者が多い春・秋のハイシーズンは特に輪行袋の準備が安心です。

申し込みに問題がなければあとはスムーズです。自転車を押して改札を通過する、普段とは違った体験。これだけでもなかなか楽しい!

サイクルトレインの乗り口は先頭車両および最後尾車両のドア付近の2か所です。ホームに乗り口の案内があるので、戸惑うこともありませんでした。

ほどなくして伊豆急下田行きの電車が到着です!

ほかの乗客に邪魔にならない場所に自転車を設置し、倒れないように手でおさえるのが乗車ルールです。

基本的に山間を縫うように走りますが、途中海岸線近くを走る地点もあります。特に伊豆稲取付近では、電柱や木など何も遮るものがなく広々とした景色を愉しむことができます。景色を眺めていると下田までの約40分はあっという間でした。

伊豆半島南東部の街、下田に到着です。自転車を組み立てる必要がないので、スムーズに次の行動に移ることができます。次回は自然と歴史の魅力あふれる下田周辺を走った様子をお伝えします。お楽しみに!

●取材協力:伊豆急行株式会社

※本記事は、緊急事態宣言前の2021年1月上旬に取材致しました。

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