SUBARU CYCLE FAN CLUB

クルマと電車と自転車。3つの乗り物でゆく伊豆自転車旅 後編

海と山の両方が愉しめる人気の観光スポット、伊豆半島。前回に続き、クルマ、電車、自転車の3つの乗り物を使った旅のリポート後編をお送りします(第2回目/全2回)。

"開国"の街、下田を自転車でゆく

前回は南伊東~伊豆高原駅~伊豆急下田までの道のりを紹介しました。今回は自転車で初心者でも無理なく周遊できる下田周辺のスポットを紹介していきます。

今回のルートは以下のとおり。
1.伊豆急下田駅(①)を出発し約6㎞先の龍宮窟(②)へ
2.龍宮窟(②)から下田市街地(③)へ移動し観光
3.伊豆急下田(①)からサイクルトレインで南伊東へ
4.クルマで帰宅

移動距離はそれほど長くないので、脚に自信がないひとでもかなりのんびりと走ることができるでしょう。それでは1854年の日米和親条約により開港した歴史ある街・下田を旅していきます!

波が作り出した神秘的なパワースポット龍宮窟(りゅうぐうくつ)

さて伊豆急下田駅から市街地を抜け、約6㎞先の龍宮窟(②)を目指します。山沿いをゆく国道を離れ、眼前に広がる海を眺められる海岸線をゆくルートは実に伊豆らしい雰囲気。きらきら輝く海を見ながら、澄んだ冬の空気の中を走ります。

伊豆は走って気持ちが良いルートが多いのですが、道幅がかなり狭いので走行には注意が必要です。なるべく左端を走るようにし、間違っても逆走をしないようにしましょう!

龍宮窟は伊豆の中でも有数の透明度を誇る「田牛(とうじ)海水浴場」のすぐ近く。夏は海水浴客でかなり混雑しているようですが、冬は訪れる人もまばらでのんびりと過ごすことができます。

龍宮窟は海食洞(かいしょくどう)と呼ばれる海の洞窟です。まず波の力で岩が削られて洞窟状になったのち、その洞窟の天井が崩れて空が見えるようになったそうです。天窓の直径は直径50メートルほど。そこから光が注ぎ幻想的な雰囲気を作り出しています。

下から見上げるだけではなく、上から(天窓の淵)から下をのぞくこともできます。上から見るとハートの形をしていることから、LOVEパワースポットとしても知られているようです。龍宮窟はユネスコが認定しているジオサイト(天然の公園)のひとつ。自然が持つ力が感じられるスポットでした。

市街地に戻ってランチタイム

さて、たっぷりと自然を満喫できた龍宮窟をあとに、下田市街地(③)に向かいます。時間はちょうどランチタイム。下田市街をぶらついていたところ見つけたのが「つるや食堂」さん。聞くところによると・・・仕事帰りの漁師さんなどから愛されている食堂とのこと。ザ・街の定食屋といった風情がなんともイイ感じです。

注文したのはボリュームたっぷりのカキフライ定食(1150円)。大ぶりでサクサクのカキフライは口の中一杯に海の香りが広がります。

フワフワで肉厚のアジフライ定食(850円)も人気の一品。さすが海の街といったところ。付け合わせの「家庭の味風ポテサラ」も秀逸でした。いつもとはちょっと違った雰囲気の中で、地元のグルメを食べたい人はぜひ!

異国情緒あふれるペリーロードは散策に最適

腹ごしらえの後は、サイクルトレインの出発時間まで下田観光です。ペリーロードは下田条約を締結するために、上陸したペリーが調印式の会場まで行進した道といわれています。道沿いには明治・大正時代に作られた石造りの洋館や古民家が数多く残っています。和風と洋風がまじりあった情緒あふれるレトロな雰囲気を醸し出しています。

今回は立ち寄れませんでしたが、ペリーロードには古民家を利用したギャラリーやカフェ、雑貨店が約500mの間に連なっています。思わず撮影したくなるスポットがいくつもありますので、散策は時間に余裕を持って訪れることをおススメします。

下田市内に往時の姿そのままに点在するナマコ壁の民家も見どころのひとつです。ナマコ壁とは壁面に四角い瓦を並べて、その継ぎ目に漆喰(白い部分)をかまぼこ型に盛り上げて塗った壁のことです。防火・防湿に優れているので、江戸時代当時は風の強い海辺の地域によく見られていたようです。今見ると白と黒の格子模様が実におしゃれ!

おやつは超巨大!下田バーガー

本来ならば4つ目の乗り物「船」で下田湾クルーズも愉しみたいのですが、コロナのため取材日は休止中。ペリーが来航した際に乗船してきた船を模した「サスケハナ号」は観て愉しみました・・・。

船に乗れない代わりに・・・下田の新名物、ラーマルの下田バーガー(1000円)で穴埋めを。巨大な金目鯛のフライをふわふわのバンズにはさんだご当地バーガーです。サイズは約15㎝!ヘルメットと比べてもその大きさがわかると思います。

上品な甘みの金目フライに甘辛い照り焼きソース、カマンベールチーズをトッピングしたボリュームたっぷりのバーガーですが、ランチの後だというのにペロリと食べてしまいました。

ラーマルがある「道の駅 開国下田みなと」で"下田らしい"おみやげを発見! 「ジオ菓子」は実際に下田にある地層やマグマが固まった様子を形作ったお菓子。おいしく食べられるだけではなく、地学を学ぶこともできます。左の柱状節理はココア味のクッキー、右の斜交層理は紅茶味のパイでした。

南伊東の日帰り温泉でフィニッシュ

さて、ひとしきり遊んだ後は、クルマを停めてある南伊東まで再びサイクルトレインを利用します。数時間前にも利用しましたが、自転車を押しながらホームを歩くのがなんとも不思議な感じ。袋に入れずに電車に乗れるのは本当に便利で快適です!

※伊豆急サイクルトレインの情報はこちらからご確認ください。

日暮れ間近の車窓の風景を愉しむこと約40分。あっという間に南伊東駅まで到着です。

伊東周辺は日帰り温泉が多数。ホテルの内湯や、スーパー銭湯のような大きな施設もありますが、今回はあえて地元の温泉をチョイス。このように色々な温泉施設を選べるところも伊豆の旅のいいところ。今回の総走行距離は40㎞ほどなのでイバれるほど走っていませんが、やはり温泉は癒し効果バツグンですね!

自転車で遠くの目的地まですべてを走り切ることはできても、自転車に乗る目的やコースによっては交通量の多さや景観、路面状況や高低差など快適でないところも多くあります。しかしクルマや電車をうまく組み合わせて利用すれば、時間的にも体力的にも効率よく愉しく走ることが可能です。

今回は伊豆を選びましたが、皆さんのお住まいの近くにもクルマと電車と自転車で愉しめる場所があるはずです。天気が良い日に、3つの乗り物を使った自転車の旅に出かけてみませんか?

●取材協力:伊豆急行株式会社

※本記事は、緊急事態宣言前の2021年1月上旬に取材致しました。

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