グレード | LJ |
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年式 | 1987 年 |
コストダウンのため流用部品を多用しており、限られたリソースで実現された巧妙なスタイリングが特徴的。
必要十分なスペーシングと取り回しの良いサイズ感。レックスコンビ譲りの積載量は引越でも活躍。
必要十分の加速を得られ、悪路・雪道から高速道路まで、どこでも安定して走れる信頼性がある。
街乗りで13km/L、遠乗りでは27km/Lを叩き出すが、タンク容量は軽並みなので航続距離は短い。
柔らかめの足回りとホールド感のあるシートで、長距離を走っても疲れを感じず、挙動姿勢も安定している。
学生時代に入手、以降通勤に旅行に難なく走り続けてくれる優等生的な車。サイズやパワー感、スタイルや維持のしやすさなど、自分のライフスタイルにちょうどよく、まさに名前通りのコンセプトを具現化した車。
特徴のないのが特徴、と言わんばかりの、個性豊かなスバル車の中では没個性ともいえる凡庸な存在であり、その実、競合他車種では味わいえない堅実かつ信頼できるモデルであることが、この車種最大の特徴なのかもしれません。徹底したコストダウンから流用された様々な部品と旧態然としたシンプルな構造が、現在でも部品調達の難易度を大きく下げてくれていることは間違いないでしょうし、目立つ固有の弱点や不具合が見られないことも、不安なく乗り続けられる信頼性につながっていると感じられます。経年相当の劣化こそ避けては通れませんが、それでも高速性能や燃費性能といった車そのものの能力は、新車時と遜色ない性能を発揮することができる点も優等生らしい特徴なのではないかと思います。
持続可能な維持をテーマに、流用・社外部品情報の蓄積や純正部品供給状況の定期確認、個人レベルでのリプロ部品製作を試みているほか、解体車両の現地解体ならびに部品取り車両やストックパーツの確保を進め、純正状態に近い姿の維持を試みています。純正の整備書に沿うことで、この車種に精通した環境外でも修理・整備が可能になるようにするためです。また、数少ない生存車の一台としてリファレンスたる状態を保ち、整備情報・部品情報とを一元的・体系的に記録・共有するため、「この先一台たりとも減らさない」体制づくりを継続的に進めています。このモデルに興味がおありの方や、お持ちの方、お困りの方は是非ご相談・ご一報ください。
「選択と集中」以降、スバルはコアテクノロジーや車種を絞り、より自社の個性を強調できる車種に、強みを生かせる技術を注いだラインナップへと変化した一方で、エントリークラスとなる1.6L未満を全車OEMに切り替える大きな体制転換を遂げました。リソースの限られている中、生き残りをかけてコストのかかるコアテクノロジーを展開していくには必要不可欠な変化であったと思います。しかし、軽やリッターカーといったエントリークラスはブランドのファーストコンタクトとして第一印象を決定づける役割をも担います。自社開発ならずとも、ブランドとしての価値を提供するに足るという太鼓判を、このエントリークラスに自信をもって与えているという姿勢をこれからも見せていっていただきたいと思います。
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