FUJI 86 STYLE with BRZ 2019 イベントレポート

2019年7月28日(日)、FUJI 86 STYLE with BRZ 2019が、富士スピードウェイで開催されました。10周年の節目でもある今年は全国からTOYOTA 86とSUBARU BRZが大集結。前日に台風が接近し開催が危ぶまれましたが、当日昼過ぎには晴れとなり、東海地方と関東地方の梅雨明けも発表され、晴天の暑い中、BRZオーナーたちの熱い夏の陣が大いに盛り上がりました。
気になる次期型BRZのコメントが出たトークショーや、走行体験など、参加者の皆さんが満喫されたイベント風景をレポートいたします。

【知る】FUJI 86STYLE with BRZ とは!?

FUJI 86 STYLE with BRZ とは、毎年夏に富士スピードウェイが主催する、兄弟車TOYOTA 86 と SUBARU BRZ の一大オフ会イベントです。
現在、国産のライトウェイトスポーツカーとして確固たる地位を築くこの2台のクルマは、乗用車としてだけでなくモータースポーツにおいても多くのファンを魅了しているためファンの裾野が広く、オーナーが一堂に集まるオフラインミーティング(通称オフ会)やワンメイクレースが開かれています。

あらためてTOYOTA 86 とSUBARU BRZをご説明しますと、この2車は今をさかのぼること2012年にトヨタ自動車とSUBARUが共同開発した、小型・軽量・低重心のスポーツカーです。86の名前はトヨタ往年のライトウェイトスポーツカーAE86型から。BRZは「B」ボクサーエンジン、「R」後輪駆動、「Z」究極 に由来します。
基本的な性能は同スペックで、相違点はフロントグリルまわりのデザインと乗り味。運転イメージは「キビキビした」86に対し「しっかりした」BRZという表現がよく使われています。

早朝から西ゲートに並ぶ参加者と86/BRZ。背景に富士山。

朝一番のパレードランに備えて待機する参加者たち。

【集う】想い想いのSUBARU BRZ に乗って参加者が集結!

モータースポーツの聖地「富士スピードウェイ」。そのコース内に用意された駐車場には、参加者の皆さんがチューニングやカスタムを注ぎ込んだ SUBARU BRZ がずらりと勢揃い。SUBARU BRZ の面白さの1つは、純正、STI、サードパーティ含めた豊富なカスタムパーツの種類が挙げられるようです。

東京都 Hさん 「フォーメーションランに参加します!」

千葉県 Nさん 「土屋さんのトークショーが愉しみ!」

東京都 Kさん 「手を入れやすいのが面白い!」

埼玉県 Rさん 「ディーラーさんからもっといじりなよと(笑)」

三重県 Dさん 「2012年の大阪モーターショー発表当日に契約」

愛知県 Oさん 「A型! 車検3回パスしました」

今どきのスポーツカーオーナーは、80〜90年代のモータースポーツが盛んだった時期に青春を過ごした40・50代の方に限らず、若いオーナーさんも多くいらっしゃいます。埼玉県からお越しのRさん(28歳)に尋ねると、「若い人のクルマ離れは、元々クルマが好きじゃない人が離れているだけです。僕の周りではクルマ好きが増えていますよ。86やBRZは中古相場が下がり始めたので、もっと同世代が増えていくのではないでしょうか」と語ってくれました。
皆さんがおっしゃるのはオフ会やミーティングで友だちをつくること。地元で独り乗り回すだけでなく、同好の仲間との出会いの場がカーライフに厚みをつくるのでしょう。とくにSUBARU BRZ のような運転そのものを愉しめるスポーツカーのオーナーはそういった傾向が強いのかもしれません。

SUBARU BRZ 専用駐車場には、井口選手、山内選手、池島選手、そしてBREEZEの皆さんがサプライズで訪問。ファンの皆さんとの握手や記念撮影が行われました。

【愉しむ】土屋圭市スペシャルトークショー「ドリキンの言いたい放題」

FUJI 86 STYLE with BRZ 2019 でもっとも人気のある出演者はやはり土屋圭市さんです。80年代にトヨタAE86を駆り、FR駆動ならではのドリフト走行で一世を風靡した文字通りのドリフトキングです。トークショーではその土屋さんと、SUBARUからは井口卓人選手と山内英輝選手、トヨタからは織戸学選手と蒲生尚弥選手がステージに上がりました。

土屋さん: 「AE86がなければ今の僕はいなかったな」
織戸選手: 「AE86がなかったら長野のチンピラですね」
土屋さん: 「お前だって千葉の暴走族じゃねえか」
仲の良いお二人の軽妙なやりとりで早くも会場を爆笑にしたトークショー。話題がSUPER GT に及ぶと、SUBARU BRZ GT300が苦戦していることが話題に。
井口選手: 「僕らのエンジンは2リットル。(優勝争いをしている)蒲生は6リットル。それでも渋谷監督からは雑巾を絞って何も出ないくらいのつもりでエンジンを使い切って走れと言われています」
土屋さん: 「スバルのやってることはカッコいいよ! 昔の86のN2みたいだね」
と現役時代を思い出すような口ぶりでフォローする場面も。「スバル褒めても1円ももらえないけど」とおどけましたが、モータースポーツを俯瞰して語るその言葉に参加者納得のトークでした。

【愉しむ】ココでしか聞けない秘話連発! BRZ×86 開発の裏側トークショー

SUBARU主催のステージトークーショーは2つ開催されました。その1つがBRZ×86 開発の裏側トークショーです。SUBARUからは、商品企画本部より藤枝健一郎プロジェクトシニアマネージャー、前野和浩主査、塩川貴彦主査、外装設計部の関井誠担当、エンジン設計部の堺貴史担当。トヨタからはGRプロジェクト推進部の中村和人主幹と佐々木良典主幹をお招きしました。

司会進行はモータージャーナリストの河口まなぶさんです。
TOYOTA 86 と SUBARU BRZ の開発秘話はこれまでさまざまなメディアや誌面で紹介されてきましたが、トヨタ佐々木さんは「そもそもがスバルもトヨタもつくったことのないクルマだった。それにスバルにとってスポーツカーは四駆。抵抗感はあったはずです。でも試作車ができたらすんなり受け入れてもらえた」とのこと。藤枝さんは「私たちにツードアクーペのノウハウがまったくなかった。それが学べたのはとても良かった」と当時を振り返りました。

テーマは次期86/BRZについて話題が及びました。
河口さん: 「86もBRZも登場から7年が経過しました。そろそろフルモデルチェンジの時期ですね
登壇者の皆さんがニヤニヤしながら急に言葉を選び始めました。
河口さんが聴衆の皆さんに問いかけます。
河口さん: 「(次期型に)もっとパワーが欲しい人?
参加者の挙手はちらほらです。おそらくサイズアップやターボというニーズは多くなさそうです。
河口さん: 「では(次期型に)もっと高回転が欲しい人?
すると参加者の多くが挙手しました。
河口さん: 「7450回転が8000回転まで行くんですかね!?
登壇の皆さんはお約束の無言でしたが、SUBARU藤枝さんからは「ぜひ期待してほしい」という言葉が。トヨタ佐々木さんからは「おかげさまでこんなに大きなオフ会が開かれるようになりました。(次も)皆さんの期待に応えたい」と未来が近く感じられる? 前向きなコメントを頂けました。

【愉しむ】監督&選手が想う、私の考える理想のBRZ!

もう一つのステージトークーショーは、BRZの開発責任者でSUBARUの井上PGMと、SUBARU BRZ GT300 の渋谷監督、サーキットでBRZを駆る現役選手たちが提言する「私の考える理想のBRZ!」。登壇者の皆さんならではの視点で、理想のBRZのパネルディスカッションが行われました。

渋谷監督の提言: 「低重心+ライトウェイト スポーツを極める!!」
井上PGM:「(次期型は)衝突対応や環境対応を盛り込んでいかなければならないが、どれも重くなる要素。その分軽くしないといけない。重心を下げるとしたら高いところの部品を下げる方法が考えられます」

久保選手の提言: 「ラリーコンセプト」
久保選手:「BRZがラリーファンにも広まっていけば。FRのラリーカーがあってもいいですよね? じつは10月の全日本ラリーにBRZで出場します。いまアライモータースポーツで製作中です」

井上PGM:「おもしろい! もともとBRZ自体が従来の枠組みを破って面白さを追求して生まれたクルマ。発想がBRZらしいです」

山内選手の提言: 「足回りのオプションを増やしてほしい」
山内選手:「現在、僕はビルシュタインと足回りを開発しています。大きく乗り味が変わる要素なので、もっと自分らしいクルマになる。オプションの幅をもっと広げてほしい」
井上PGM:「もちろん安心でなければならないし、楽しくなきゃいけないのが前提ですが」

池島選手の提言: 「身長の低い女子も最適なポジションで運転できる」
池島選手:「女性ファンと話していると、ハンドルが目線とかぶったりペダルが遠いという意見を聞きます。スポーツカーに乗りたい女性が、こうした理由でBRZやスポーツカーに乗るのを踏みとどまっています」
井上PGM:「ドライビングポジションは大切です。貴重な意見です」

井口選手の提言: 「メーカーで保証がきくバケモノ」
井口選手:「ボディやエンジンですごいクルマに乗りたい」
河口さん:「初代インプレッサには22Bというバケモノがありましたね」
井口選手:「スバルがつくることに意味があるんですよ。その性能をメーカーが保証する。メーカーが出せば安心して買えるでしょ」
井上PGM:「バケモノの度合いがわからないよ(笑)」
井口選手:「とにかくすごいクルマがほしいんです。(次期型の)テストの際は全力で手伝いますからぜひ!」

それぞれの理想について語り合ったあと、トークショーの締めくくりで井上PGMからは「次期BRZへの期待に応えられるよう頑張りたい」と決定的な言葉が!?
この感想を会場にいたジャーナリストのマリオ高野さんに聞くと、驚いた顔をしています。「次期型の話がたくさんありましたね。スープラも出て今まではあるかないのか、存在すら危ぶまれていたのに。(今日の話で)けっこうなレベルまでできているんだなあと聞いていた人は思ったでしょうね」と興奮を隠せないようでした。

トークショーの最後にはじゃんけん大会を開催。勝ち上がった皆さんは、BREEZEの皆さんから手渡しで受け取った賞品を掲げて嬉しそうにポーズをとっていました。

【愉しむ】86 & BRZ フォーメーションラン86RACER’S with SUBARU BRZ

毎年恒例の大人気参加型プログラム「86 & BRZ フォーメーションラン」と「86RACER’S with SUBARU BRZ スペシャルサーキットエクスペリエンス」。#スバコミは今回、この2つのプログラムに、SUBARU BRZ オーナー限定で参加枠を確保することができました。

レース前のフォーメーションラップのように隊列をつくって走るフォーメーションラン。フォーメーションランに参加された埼玉県のKさんは「富士スピードウェイはグランツーリスモでしか経験がありませんでした(笑)。本物は想像以上に高低差のあるコース。1コーナーからぐぐっと下ってまた上がっていくのを体感しました。最高でしたね」と大変満足されていました。

【愉しむ】スペシャルサーキットエクスペリエンス

スペシャルサーキットエクスペリエンスでは、SUBARU DRIVING ACADEMY のクルマを使用しての走行。抽選で選ばれたお客様がSUBARU社内のテストドライバー運転のBRZに同乗走行をします。「ノーマル車にもかかわらずこんな挙動で走れるんですね。新発見。」と東京都のRさん。一方、ドライバーを務めたSUBARUトランスミッション性能開発部の井上さんは「本日、お客様に喜んでいただけた点を持ち帰り、開発に活かしていきたい」と満足の様子でした。

スペシャルサーキットエクスペリエンスで興奮冷めやらぬ様子の参加者の皆さん。
SUBARU DRIVING ACADEMYのドライバーの方々の走りを体験し大満足な表情が伺えました。

【愉しむ】未来のスバリストたちに大人気! タミヤRCカー操縦体験コーナー

ピット前のブースでは、今年4月に開催したRCスクールに続き、世界の模型メーカー・タミヤに協力いただき、お子さんたちも愉しめる体験走行コーナーを設置。タミヤの城下さんは、「タミヤでも86とBRZは人気車種です。とくにSUBARU BRZ GT300 は低重心の上に走行性が高く、レース用に購入されています」と、SUBARU BRZが RCカーにも通用するデザインであることを教えてくれました。

夏空のもと、BRZオーナー大満足のイベントとなりました

SUBARU BRZ を愛する多くの人が集まった今年のFUJI 86 STYLE with BRZ。ご来場者の歓声とボクサーエンジンの音が富士の裾野に鳴り響く大興奮の一日でした。

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