スバル360モデルの変遷
1958年に誕生したスバル360は大きなモデルチェンジをせず12年間にわたって作り続けられました。とは言っても、決して全く同じクルマを作り続けていたわけではありません。より完璧な軽自動車を目指して、外装、内装など細部にわたる変更が幾度となく繰り返され、年を経るごとにクルマとしての熟成が着実に進んで行ったのです。
現状に決して満足することなく、市場の声に耳を傾けながら、より良いものを目指して限りない努力を重ねていったからこそ、12年もの間、高い評価を得ることが出来たのではないでしょうか。ここでは、そんなスバル360のモデルの変遷を辿っていきます。
ボディの変遷
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1958
1958年3月3日、スバル360の第1号車が、個性的な明るいデザインで登場しました。 -
1959
1959年までは、フロントは左右に分割された2バンパーでした。 -
1960
1960年には数多く の改良が施されました。 まず、外観では、フロントバンパーが 一本になりました。 -
1961
パーキングランプ及びリフレクターが新設され、マフ ラーはそれまでの右舷から左舷に移りました。 -
1962
1962年からはスタンダードとデラックスに分かれました。 スタンダードでは 、バックミラー、サンバイザー、 灰皿等が改良されました。 また、メーターバイザーも変更になっています。 -
1963
サイドウインドウはフルオープン昇降式になり、リヤサイドウインドウも開閉式となりました。 -
1964
1964年には スタンダード、デラックス共に2テール ランプの採用と縦型 ルーバーの採用により、リヤデザインが一新されました。 -
1965
ワンキーシステムになりました。 -
1967
1967年には、 全車種にサイドフラッシャーランプを取付け、 またバックアップランプを装備されました。 -
1968
1968年には、”スバルマチック”エンジンを25馬力にパワーアップし 、全車種にオーバートップを採用しました。
ドア・ウィンドウの変遷
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1958
1958年発売型ドアには大きなドアポケットがありました。 -
1959
1959年型3枚窓の前後スライド式でした。 -
1962
1962年型リヤウインドーは開閉式となりました。(イラストはデラックス) -
1963
1963年型ドアの内張りがほどこされ、サイドウインドーはフルオープン昇降式となりました。(イラストはデラックス) -
1965
1965年型ドアロックはラックピニオン式となり、また ドアハンドルはプッシュ 式となりました。(イラストはデラックス) -
1966
1966年型ドア内側にポケットが新設されました。(イラストはデラックス)
ハンドル・ダッシュボードの変遷
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1958
1958年発売型 スバル360 の ハンドル、ダッシュボード廻り簡素で機能的な運転 席廻りは、大衆車としての本質を追求しつくした感じのものでした。 -
1961
1961年型ハンドルはプラスチックの2スポークタイプの朝顔型になりました。 -
1962
1962年型には、メーターバイザーが付き、ハンドルの形状が変わりました。 -
1963
1963年型デザイン一新の1963年スバル360のハンドル、ダッシュボード廻り。 自動車業界はデラックス化の傾向が目立ち、 こうした時代の要求に応じてスバル360にも乗用車ムードをとり入れました。 -
1966
1966年型 1965年には、走行中の視覚上の安全性を確保するために、ハンドル、メーターバイザー、各種ツマミ類の塗色が濃紺色に変更されました。
シート廻りの変遷
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1958
1958年発売型シート廻りは、前後共にセパレートタイプでした。また、リヤシートは折りたたみ式で背当を倒すと100kg程度の荷物を積むことができました。 -
1962
1962年型 シート廻り。 -
1962
1962年からは、スタンダー ドとデラックスに分かれ、1960年前期型デラックスではツートンカラーの上質シートが採用されました。 -
1963
1963年の後期型デラックスでは、シート廻りは一新され、フロントシートにはリクライニングシートが採用されました。 -
1966
1966年型スーパーデラックスのシート廻りフロントシートは、5段スライド式に改良されました。