「安心と愉しさ」のために 
~SDAの挑戦 idlers Games ツインリンクもてぎ 夏の12時間耐久レース~

「安心と愉しさ」のために 
~SDAの挑戦 idlers Games ツインリンクもてぎ 夏の12時間耐久レース~

idlers GamesにSDAから3台がエントリー

7月23日(日)にツインリンクもてぎにて、日本アイドラーズクラブが主催する耐久レース「idlers Games ツインリンクもてぎ 夏の12時間耐久レース」が開催されました。この過酷な耐久レースに、SDA(SUBARU DRIVING ACADEMY)から3台のSUBARU車がエントリーしました。

このレースは、文字通り12時間走行し続けて、その順位を競うものです。参加するためのライセンスは不要でクルマ好きの同好会や、ショップ、メーカーなど様々な人が参戦しています。もちろんエントリーするクルマもさまざまで、クラシックカーから最新のハイパワー輸入車まで多種多様のクルマが参戦しています。このレースでは、3つのクラスに分かれていますが、すべてのクラスが一度に走る混走式のレースとなっています。したがってドライバーのスキルもマシンのレベルもさまざまな状況の中で紳士的にレースを進めなくてはいけません。

SUBARU DRIVING ACADEMYが参戦する理由

今回開催されたレースにエントリーしたSUBARU DRIVING ACADEMY(SDA)とは、SUBARUのクルマづくりに携わるエンジニアの皆さんが、ドライビングスキルを磨くことで、あらゆる条件下での走りをそのまま開発に活かすためのアカデミーです。SUBARUではテストドライバーをもたず、古くからエンジニア自らがステアリングを握りテストを繰り返す開発を行ってきました。SDAではプロレベルのドライバーを育成することで、開発に高いレベルでのフィードバックを可能にしています。#スバコミで以前取材したSDAの様子は下記ページからご覧ください。

SUBARU DRIVING ACADEMY 特別編 Tetsuya OTAプレゼンツ injured ZERO project SAFETY TRAINING“ 2017体験レポート!

SDAでは、SKC(スバル研究実験センター)を中心にさまざまなコースでレッスンを重ね、時には現役プロドライバーを招いての本格的なレッスンを開催しています。今回のidlers12時間耐久レースへの参戦は、そのレッスンの一環。ドライビングスキルに磨きをかけるとともに、レースへ参戦することで過酷な環境下での状況判断力、状況判断に基いた運転技術、車両特性の変化に対する感受性といった評価ドライバー(エンジニア)のメンタル面を鍛える目的も兼ねているそうです。また、より良いクルマづくりへの研鑽の一環として、評価ドライバーのより高い次元へのレベルアップが今回の参戦の主な目的です。

Team SDAからエントリーした3台のマシン

今回、SDAでエントリーしたのはBRZ2台とレヴォーグ1台の計3台。107号車はN1仕様クラスまで改造されたBRZ R、108号車は安全装備だけを追加したほぼノーマルのBRZ R、そして今回注目を集めた109号車がほぼノーマルのレヴォーグ2.0GT-S アイサイト。
この3台で3つのチームに分かれ、12時間を戦いました。いずれのマシンはSDAに所属するクルマですが、トレーニングに使用される以外にも実際に新型車の開発などにかかわる試験車両としても使用されます。SDAの評価ドライバーの研鑽の一環として参加した今回のレースですが、各車の耐久性のデータを取得し、分析などにも役立てられるようです。

特にレヴォーグはアイサイトやアドバンスドセーフティパッケージをはじめ、エアコンも作動させた状態で参戦。サンルーフまで装着されたほぼ市販状態のレヴォーグが、レースでも通用するのかというサブテーマにも挑戦しました。

エントリーした3台のマシンには、#スバコミではお馴染みのSUBARU BEARDOGステッカーが貼り付けられました。これは「お客様と一緒にクルマづくりをして行きたい」というSUBARUとSDAの想いによるものです。

想いを具現化したレースがスタート

早朝4時に開始された受付の後、参加者全員によるブリーフィングが行われ、続いて各車がレギュレーションに合致しているか車検を受けます。idlers Gamesはライセンス不要の競技ですが、コースでの決まりごとや車両の安全装備の装着をはじめ、レーシングスーツと4輪用フルフェイスヘルメットの着用義務などさまざまな規定があり、他の自動車競技同様公平に進行されます。

SDAチームはEndurance-2クラスにてエントリーしました。今回のレースでSDAチームは過酷な環境下での状況判断力、状況判断に基いた運転技術、車両特性の変化に対する感受性を目的としているため、順位を競うことが目的ではありません。ドライビングスキルを向上させるために、完走することが重要なのです。

チームごとのブリーフィングののち、午前7時20分、車検を終えた各車はグリッドへ整列。
いよいよレースがスタートします。
レースは順調に進み各車とも規定に沿ったジェントルな走りを披露。BRZはもちろんリニアトロニックCVTを搭載するレヴォーグも順調に周回を重ねます。

チームで目指す「安心と愉しさ」への挑戦

レース中、ピットインではドライバー交代だけでなく、給油も行われます。特に給油作業はエンジン停止後、タイヤを完全に停止させ、ドライバーが降車してから作業が開始されます。ルールとして給油時間は5分と定められており、また、作業時間残り1分となるまで給油が終了してもドライバーは乗車することが認められません。もちろん、給油以外の作業も行うことができず、1回につき20リットル以下と定められた給油量ですので、ピットストップ回数を少なくするために、燃費も重要なファクターとなります。

スタートから6時間が経過する頃、各車はタイヤ交換やブレーキパッドの交換を行います。この時のピットクルーは実際の開発でも自分が携わる部署の作業を担当。例えばブレーキのエンジニアがブレーキパッドを交換、操縦安定性のエンジニアがタイヤを交換といった具合に担当個所のプロが作業します。実際に交換作業を見ていましたが、当たり前ながらエンジニアが自分でつくりだした箇所だけあり、恐るべき速さの作業スピードで交換を進めていきます。ボルトの位置や締め付けトルクなど、すべてを知り尽くしているエンジニアだからこそ驚異的なスピードで作業が完了します。

全車無事完走。クルマづくりへの情熱が、次なる「安心と愉しさ」へ

レースは途中雨にも見舞われたほか、108号車には接触するシーンなどもありましたが、3台とも大きな車両トラブルもなく完走。107号車はクラス3位、総合9位、108号車はクラス36位、総合50位、109号車はクラス45位、総合61位という各車ともに順位に重きを置かない紳士的なレースながら、上位に食い込む健闘を見せました。

実際のSUBARUを愛用しているオーナーの皆さんは、ほとんどの人がサーキットを走ることはないでしょう。しかし、こうした過酷な条件下でエンジニアやクルマを磨きこむことで、耐久性をはじめ、日常のあらゆる条件下で安心して走れるクルマが生みだされ、ステアリングを握る愉しさを実感できるクルマづくりが日々行われていると感じました。
特に108号車や109号車は、ほとんどノーマル状態での参戦という事もあり、皆さんが普段乗っているSUBARUに近いクルマがレースでも通用する性能を持っていることに誇りが持てる結果となったといえるでしょう。

未来に繋ぐ、各チームメンバーの想い

SDA BRZ☆A ゼッケン107(監督 秋山徹+ドライバー7名)・・・N1仕様チューニング

監督 秋山 徹 (第一技術本部 スバル研究実験センター管理課 課長)

BRZ☆Aはこれまでのサーキットトレーニングの成績から選抜した8名のチームで、昨年上位のレーシングチームと同等レベルのスキル形成を目的とし今年のレースに臨みました。
事前準備から「心をひとつに」を合言葉にチームの絆を深め、力を合わせ、最高の結果を出すことができました。完走したこと、そしてモテギのリーダータワーに107の数字が表示された結果に歓喜し、それを実現したチームの結束力に感動しました。
レースを終えた今、改めてSDA活動での経験がエンジニアのスキルを高めることを実感しています。
この取り組みを今後の開発に活かし、もっともっと「安心で愉しい」SUBARUのクルマづくりに繋げていきますのでご期待ください。

リーダー 廣田 光一 (第一技術本部 車両研究実験第一部二課 担当)

SUBARUの「安心と愉しさ」を想像しつくり出すエンジニア育成の場として有意義な日を過ごし、各人がレベルアップすることができました。
昨年の課題と今回の目標を新人含めたチームで共有、深掘りをしました。
車両の仕様検討と製作。また実走行での課題抽出と改善まで、常にお互いを思い、心(目標)をひとつにし 切磋琢磨しながら最後のゴールを迎えられました。
あらためてSUBARUっていい会社だと実感!とともに早くこの喜びや感動を、商品へフィードバックし、お客様へ恩返しをしたいと思っておりますので引き続き応援を宜しくお願いします!

SDA BRZ☆B ゼッケン108(監督 荒井英樹+ドライバー11名)・・・ノーマル車+安全装備

監督 荒井 英樹 (第一技術本部 車両研究実験第一部 主幹)

「3チームで3台を完走させる」という目標は達成できたものの、我々Bチームは、「ピット速度違反」「接触トラブル」を発生させてしまい、監督として反省すべき点が多いレースでした。次回に活かしたいと思う
その一方で、レース初参加のメンバーを中心に構成したチームではあったが、レースが進むうちに、各自が自分の役割を認識し、他のメンバーをサポートしつつレースが運べるようになったことが、大きな成果だと実感できました。
サポート、応援して頂いた皆さまに感謝です。

リーダー 佐藤 幹徳 (第一技術本部 車両研究実験第一部三課 担当)

Bチームは、レース初参加メンバーを中心に構成したチームでしたが、昨年の記録を上回る220Lapを目標に、走行ルーティンを綿密に組みあげ、チーム一丸となって準備してきました。
レースでは、終盤トラブルに見舞われたものの、車両を労わった堅実なドライビングでバトンを繋げ、219Lapで完走しました。
今回の経験は、ドライビングスキルのみならず、チーム力やエンジニア力、マネジメント力など総合的なスキル向上に繋がりました。
この経験を普段の業務に活かすことでチームSUBARUをより強固なものにして、より魅力ある商品をお客様にお届けしていきたいと思っております。
今後も引き続き、応援よろしくお願い申し上げます。

SDA LEVORG ゼッケン109(監督 本井雅人+ドライバー11名)・・・CVT車によるチャレンジ、ノーマル車+安全装備

監督 本井 雅人 (第一技術本部 車両研究実験第一部 次長)

SDAのレース活動は「自分の仕事を全うし、最高の状態で確実に次につなげる」といった人材育成を目的にしています。昨年の2台に続き、今年も3台完走させたことは、メンバーの自信に繋がり、各々が確実に成長したと実感しています。
CVTはモータースポーツに向かないと、皆さま同様、私も思っていました。
しかし、SUBARUのLineartronicで払拭したいと考え、参戦を決意しました。
車両制作にあたっては、専門分野のエンジニアがアイディアを持ち寄り、準備からレース中のマネジメントまで尽力してくれました。その甲斐あって無事完走できましたし、何より実際に運転してみると、かなり戦闘力の高いクルマになっていました。
更に今回摘出した課題を解決していけば、まだまだ速く、愉しくなりそうです。やりたいこと満載ですし、もちろん今後の開発にも活かして参ります。人もクルマも鍛えるSDAの活動、今後もご期待ください。

リーダー 菊池 祐一郎 (第一技術本部 材料研究部第1課)

2ペダル車(CVT車)を持ち込み完走させるという大命題も頂いていましたので、12時間持たせるためにはどのような事に気を使えばよいのか、事前にチームの皆さんと話し合い、予測しうる事象に対しての対策などを決めて準備しました。
車両のテスト時間があまり取れず燃費の想定が大きく違っていたことで、初めに決めた作業ルーティンが大幅に変わってしまいチームの皆さんに迷惑をかけてしまいましたが、車両ストップさせることなく無事完走できたのは、全員の“完走するぞ!”という思いや職場や役職などの枠を超えたチームワークの賜物だと思いました。またこのメンバーで走りたいと思えるいいチームでした!また来年参加します! 貴重な経験をさせて頂き関係者の皆さまには大変感謝致します。ありがとうございました。

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