特集

応援リーダー井元のニュルブルクリンク24時間レースシェイクダウンテスト潜入レポート

♯スバコミメンバーのみなさん、こんにちは!♯スバコミ「SUBARUモータースポーツ応援プロジェクト2017」応援プロジェクトリーダーの井元です。
2017年3月5日に開催されたモータースポーツファンミーティングにてリーダーに任命され、その初仕事として、去る3月7日に富士スピードウェイで実施された、2017年ニュルブルクリンク24時間レース参戦車両のシェイクダウンテストへ潜入取材に行ってきました。

「3連覇へ向けてのニューマシン」

SUBARU/STIチームは、今年で参戦10年目を迎えます。初参戦以来、欠かさず完走し、2011年と2012年、2015年と2016年にはSP3Tクラスで連続クラス優勝を果たしています。
3連覇へ向けて、新たに作り直されたマシンは、2016年の課題であった最高速度、コーナーからの加速、中低速コーナーでの速度などを中心に、エンジン出力の向上とトランスミッションのギア比を変更しているほか、空力特性の向上や重量配分や軽量化、タイヤの特性変更、サスペンションストロークやトレッドの変更など大幅な進化を果たしています。

エンジンは冠面形状を変更した専用品を新たに与えたほか*エキマニを4-2-1へと形状変更。*タービンもツインスクロールからシングルスクロールへと変更されています。これにより大幅な出力向上を実現しましたが、レギュレーションの変更により*リストリクターが小径化されたため、実際の出力は昨年のマシンより下がっているそうです。

*エキマニ:エキゾーストマニホールドの略。エンジンで燃焼したガスを排気する一番最初の通過部分です。
*タービン:エンジンのシリンダーに強制的に空気を送り込む機構のことです。そのエンジンの排気量以上のパワーを出すことができます。
*リストリクター:吸入空気を制限する装置です。

とはいえ、ギア比の変更や軽量フライホイールの採用、さらにはパドルシフトの新採用などで、パワー面以外でもスピードアップのための施策が随所に施されています。
 代表的なものでは*フレキシブルドロースティフナーなどは完全に市販されているものと同じで、WRXオーナーの方が購入して愛車に装着しているものと全く同じものが使用されているそうです。

*フレキシブルロードスティフナー:車体とクロスメンバー間に設置するSTI独自のスポーツパーツで、適度なテンションをかけることで走行中のシャシーのしなりを補正し、機敏な初期操舵としなやかな乗心地の両立を果たすものです。

他にも今年のマシンには発売されたばかりの赤色のスカートリップが装着されていました。まだテスト段階で、実戦への投入は検討中とのことですが、是非レースでも装着してほしいですよね。

ニュルブルクリンク24時間レースとは?

♯スバコミメンバーのみなさんは“ニュル”と言えばご存知な方もたくさんいらっしゃると思いますが、♯スバコミ「SUBARUモータースポーツ応援プロジェクト2017」は、これまで、応援されている方々も、これから応援される方々も、みなさんで盛り上げていけるプロジェクトをコンセプトにしていきたいと考えていますので、少しだけニュルブルクリンク24時間レースについてご紹介したいと思います。

ニュルブルクリンク24時間レース(ADAC Zurich 24h Rennen)は、ドイツ北西部のニュルブルクリンクサーキットで毎年開催される耐久レースのこと。同レースに参加するのは、我らがSUBARU/STIチームのようなメーカーワークスチームからアマチュアチームまで、200台以上のマシンがエントリーし、24時間でどれだけの距離を走れるかを競うレースです。

舞台は、一周25.378km(約5kmのグランプリコースとオールドコースと呼ばれる一周約20km、高低差約300mの北コースを複合)のロングコースで行われます。ニュルブルクリンクはこのコースの構成から“世界一過酷なサーキット”と言われ、また、世界中の自動車メーカー・スポーツカーメーカーの新車開発にも使われる事から“スポーツカー開発の聖地”と言われる事もあります。
オールドコースはコース幅が狭く、荒れた路面やブラインドコーナーが連続する山岳コース。このコースを24時間走破することは、マシンの耐久性やハンドリング性能が重要となります。

SUBARUを鍛えてきたニュルブルクリンク

1992年に初代インプレッサの開発テストを実施して以来、多くのスバル車が市販前の最終テストなどが行われてきました。

初参戦完走から連続栄冠の軌跡

2010年4月にはWRX STI 4ドアセダン(GVB)がトミ・マキネンのドライブにより、1周7分55秒00のタイムを記録。24時間レースには、2008年よりインプレッサWRX STIで出場し、2009年からはSTIがチームを運営して参戦を継続しており、今年で参戦10年目を迎えます。初参戦以来、欠かさず完走をしており、2011年と2012年、2015年と2016年にはSP3Tクラスで連続クラス優勝を果たしています。

スバルがニュルで戦う意味

スバルがニュルで戦い続けるのは、過酷なレースで鍛えられたマシンのセッティングやパーツを市販車やSTIのコンプリートカーへフィードバックするため。特にニュルブルクリンク24時間レース参戦車は、市販車両に近く、実際に試作パーツなどをレースシーンで使用し、その耐久性や効果を実証しています。レース車両というと専用マシンのため、市販車に使えるものは少ないのでは?と思われがちですが、実際エンジニアによればレースマシンのなかでは驚くほど乗りやすく、乗り心地もいいほうに分類されるそうです。

ちなみにニュルブルクリンク24時間レースに参戦しているWRX STIは、通常のラインで組み立てられたWRXがSTIへ運ばれたのち、エアコンやパワーウインドウなどを取り外し、市販車をバラバラにしてからくみ上げており、工場でWRXを製造している人はどの車がニュル号なのかはわからないそうです。つまり完全に市販車がベースとなっているといえます。ちなみにすでに市販されているSTIスポーツパーツも実際にレースカーに装着され、競技でも使用に耐えられるかテストしているものや、効果が高いためレース車両に採用しているものも数多く存在します。

今シーズンを戦うドライバーと監督は?

すでに東京オートサロン2017のSUBARU/STIブースで2017年のモータースポーツ参戦体制が発表されており、アナウンス通りチーム監督はSTIの菅谷重雄氏、ドライバーは山内英輝選手、カルロ・バンダム選手、マルセル・ラッセー選手、ティム・シュリック選手の2連覇達成メンバーにより必勝態勢で挑みます。ちなみに辰己英治氏はテクニカルアドバイザーとして参加。マシンのセッティングなどを行っているそうです。

SUBARU 2017 モータースポーツファンミーティング イベントレポートはこちら

今年も全国のディーラーから選抜メカニックが参加

ニュルブルクリンク24時間レースでは、毎年恒例ともいえる、全国のディーラーから選抜されたメカニックも参戦。北海道スバル・横井洋平さん、福島スバル・原良多さん、静岡スバル・佐々木一星さん、岐阜スバル・内藤文さん、大阪スバル・村居孝教さん、京都スバル・宇都宮正紀さんの6名。普段から#スバコミメンバーの皆さんの車を整備してくれている、メカニックさんの活躍にも期待ですね。

今シーズンも好調な滑り出しが期待されるニュルブルクリンク24時間レース。今回のシェイクダウンテストでの結果も良好で今後も様々なテストが続けられ本番に向け仕上げられます。皆さんの乗っているスバル車と同じ群馬の工場で作られ、スバル車のカスタマイズでは人気ナンバーワンのSTIが仕上げたマシンが、皆さんが購入できるパーツを装着し、普段お世話になっているディーラーのメカニックさんの方々も活躍するレース。これは、スバル車オーナーなら最も身近に感じ応援できるレースといえそうです。

ちなみに、シェイクダウンテストでは#スバコミ「SUBARUモータースポーツ応援プロジェクト」のSUBARU BEARDOG応援ステッカーはまだお目見えしていませんでしたが、本戦までには貼りつけされる予定です。皆さんの気持ちを乗せてニュルへ向かうそうです。

開催は5月25日~26日に予選、5月27日~28日に決勝が予定されています。おそらく今年もLIVE配信が行われるでしょうが、スバルトラベルでは観戦ツアーも用意。興味のある方は是非WEBサイトをチェックしてみて下さい。

(Text by井元 貴幸・Photo by 富士重工業・STI・井元貴幸)

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