2017年3月20日、旧富士重工業株式会社(現 株式会社SUBARU) 航空宇宙カンパニー 宇都宮製作所にて、「スバルスピリットにふれる!工場見学ツアー at AEROSPACE COMPANY」が開催されました。 これは“スバルアクティブライフスクエア”の工場見学ツアーイベントの第4弾として、初の航空宇宙カンパニーを見学するイベントとなりました。
工場見学イベント第4弾は、航空宇宙カンパニーで開催!
航空宇宙カンパニーって何をするところ?
SUBARUのルーツである航空機メーカーの血統を受け継ぐ分野で、創設されて以来、官省庁向け、民間向けの固定翼機、ヘリコプターなど航空機の開発、製造、整備をはじめ、大型旅客機ボーイング「777」や「787」などの開発に参画しています。航空宇宙カンパニーは新型旅客機の主要部位である中央翼等の開発・製造も請け負う、伝統と実績に裏付けられた、まさに高度な技術力を持つ部門。そのなかでも宇都宮製作所は中枢を担う場所で、航空機の開発・製造からメンテナンスまで、航空機に関する様々な業務をおこなっています。
気になる工場見学の内容は?
スバルネクストストーリー推進室室長 小島さん(イベント当時)
飛行機の模型や、実際に使われている素材を体感できるアイテムまで多数展示されました。
まず、スバルネクストストーリー推進室室長(イベント当時) 小島さんから開会宣言されたのち、工場見学の注意点などが説明されました。オリエンテーションでは航空宇宙カンパニーの事業内容を詳しく紹介するDVDも放映されました。
いよいよ、グループに分かれて出発!
いよいよ2グループに分かれて工場見学に出発!まずはヘリコプターの整備などをおこなう南工場を見学、テスト飛行などで使用する広大なヘリパッドなども見学しました。
南第二工場へ移動。ランチには、空弁のサプライズ!
続いて航空機の部品などを製造する南第二工場へ移動。ここでは実際に航空機に使われている部品などを手に取ることもでき、その精度の高さや最先端の素材に触れることができました。
昼食には愛知県半田市にある、ボーイング「777」や「787」向けの中央翼などを製造している半田工場に程近い、「中部国際空港 セントレア」で販売されている空弁「純系名古屋コーチンとりめし」が用意されました。お昼ごはんも航空機に乗っている気分になる、小粋な演出もされました。
また、昼食の席には宇都宮製作所の従業員の皆さんも同席。普段聞くことのできない航空機に携わる人へ、様々な質問なども交えながら和やかなランチタイムとなりました。
航空機でも同じ“安心と愉しさ”の思想で取り組まれるモノづくり
午後は安心と愉しさをテーマとした技術トークショーを開催。航空機づくりの代表として、若井航空機設計部長と、クルマづくりの代表として、フォレスターの開発責任者である布目プロジェクトゼネラルマネージャーが登壇。航空機とクルマという全く違う乗り物でも、スバルの提唱する「安心と愉しさ」が同じ思想で作られていることを実感できる充実した内容のトークセッションでした。
午後は実機に触れ、セミナーで歴史を学ぶ
午後の見学は本工場内を徒歩で見学。ツアー一行が敷地内を歩いていると、なんと本物のパイロットが偶然通りかかり、一団に手を振ったりするサプライズも!
本工場内では低速と高速の風洞実験室を見学したほか、実際に稼働しているシミュレーターなどの見学も行われました。また、集合写真を撮影したFA-300の展示機内の見学も行われ、参加者の皆さんは座席やコクピットに座り機器に触れることもできました。
続いて、敷地内にある体育館へ移動し航空機の先進の技術や基礎知識を学ぶ技術セミナーを3グループに分かれ受講しました。
このセミナーは歴史を学ぶ「スバルの歴史~100年受け継がれる安心・安全のDNA~」、 「飛行機が飛ぶ仕組み ~飛行機はなぜ飛ぶのか~」、「スバルの考える将来の安全技術」の3つ。実際にスライドやわかりやすい模型を使い、飛行機の歴史や仕組みをわかりやすく学ぶ事ができました。
締めくくりはみんなで紙飛行機の試験飛行!
見学の締めくくりには、特性のキットを使い、紙飛行機を製作。組み立てにはセミナーで学んだ仕組みなどをヒントによく飛ぶ飛行機を参加者の皆さんで作りました。
全てのプログラムを終え、宇都宮製作所を後にする皆さんを、従業員、スタッフ一同でお見送り。バスの姿が見えなくなるまで、車内から手を振ってくださる参加者の方もいらっしゃいました。
今回の工場見学では、SUBARUの手掛ける航空機づくりを身近に感じることができました。SUBARUの提唱する「安心と愉しさ」は、クルマも飛行機も同じ思想で作られていることを、参加者の皆さんにもわかりやすく理解していただけたと思います。
そして、富士重工業最後の宇都宮工場見学者という歴史的にも記憶に残るツアーでした。
Photo / Text by井元 貴幸