運転操作と各部機構
運転席廻り
ここでは、スバル1000の運転操作関係の各部機構の取扱方法を通して、使いやすく合理的なデザインをふりかえってみましょう。
スバル1000の運転席まわりは、より安全に運転を楽しめるように、各部の機構が機能的にレイアウトされていました。
コンビネーションメータ
フューエルメータは、スタータスイッチをONの位 置にすると作動しました。
スピードメータは、km/h表示。
サーモメータは、エンジンの冷却水の温度を示します。このメータが走行中105度を示したら注意。
チャージパイロットランプは、運転中、発電関係に異常がある時に点灯しました。
パスビームパイロットランプは、ヘッドランプが点灯している時に点灯しました。
ターンシグナルパイロットランプは、右左折時に点灯する方向指示灯です。
オイルパイロットランプは、エンジン回転時に、潤滑油の圧力が0.3kg/cm以下の時に点灯し警告しました。イグニッションスタータスイッチをONにすると点灯し、エンジンを始動させると消えます。
コントロールパネル
チョークボタンは、引き出し式で厳寒時など、始動困難な時に使用します。
ライティングスイッチは、一段目がパーキング、テール、ライセンスランプ。パーキングとヘッドランプは、ハンドル右のデイマスイッチによって切換が可能。二段目は、ヘッド、テール、ライセンスランプが点灯。
ワイパースイッチは、二段式で、雨量 に応じて速度コントロールが可能。一段目は低速、二段目が高速です。また、スーパーデラックス車では、スクリーンウォッシャスイッチと兼用になっていました。
シガーライターは、スーパーデラックス車に装着されていました。
ベンチレータノブは、ツマミを上げると閉まり、下げると開きました。任意の位 置で風量の調節が可能です。また、雨の日でも、窓を閉めたままでベンチレーションができるようになっていました。
ウインカー
ターンシグナルとデイマスイッチは、手動式で兼用となっていました。上げると左折、下げると右折で、前後のターンシグナルランプが点灯しました。ターンシグナルは自動戻り式。デイマスイッチは、レバー先端のノブを前後方向に操作しました。
ヒーター
三方開きのシャッタは、各シャッタを開閉することにより、暖気量 を配分することができます。なお、フロントガラスの曇り止めとして使用するときはシャッタを閉めて使用します。
ヒータスイッチは、イグニッションスイッチの下にあります。引き出すと、ヒータ内のシャッタが開き、暖気が室内に導入されます。さらに、レバーを右に廻すとブロアモータが回転します。回転は二段式で一段目が低速、二段目が高速です。
ギヤシフトレバー
ギヤシフトレバーは、フルシンクロ前進4段、後進1段です。後に、フロアシフトモデルが発表されました。
ハンドブレーキ
ハンドブレーキレバーを、一杯に引くと前2輪にブレーキがかかります。
ドア廻り
四つのドアの施錠は、ドアを閉めてからセフティノブを押し下げます。解錠は、まずセフティノブを引き上げ、インナーリモートレバー(ドアハンドル)を引き、ドアを開きます。なを、前ドアは、ドアを開いたままノブを押し下げ、ドアを閉めてもノブは、跳ね上がり施錠されません。これは、室内にキーを忘れた場合を考慮してのことです。後ドアは、ドアを開けたままで、セフティノブを押し下げ閉めても施錠されました。
室内
サンバイザーは、デラックス及びスーパーデラックス車は2バイザー、スタンダード車は運転席側のみとなっていました。いづれもサイドバイザー兼用です。
後席にはアシストグリップが装着されていました。これはコートハンガーとしても使用することができます。
スーパーデラックス車のルームランプは、点灯、消灯スイッチの他に、フロントドアが開いている際に点灯するドアスイッチが装着されていました。
シート廻り
スタンダード車及びデラックス車は、ベンチタイプ。スーパーデラックス車は、セパレートタイプです。いづれもフロントシートは、好み位 置に合わせて運転できるように、前後5段階にスライドさせることができます。スライドの調節はアジャスタレバーで行います。
また、スーパーデラックス車は、フルリクライニング方式を採用しています。リクライニングは4段階に背当て角度の調節が可能です。
エンジンフードの開閉
フロント運転席側ラゲッジシェルフ奥にあるレリーズレバーを引くと、エンジンフードが浮び上がります。次にロックレバーを押し上げ、ロックをはずしつつフードを開きます。
フードを閉めるときは、ストッパーのボタンを引き、はずしながら閉めます。
工具及びジャッキ
工具は、バッグに納められ、フロントラゲッジシェルフ内に、ジャッキは、エンジンルーム内に納められていました。
工具は、マイナスドライバー、プライヤ、プラスドライバ、ハブナットレンチ、プラグレンチ、スパナ(4種)が搭載してありました。
インスペクションランプ
工具は、バッグに納められ、フロントラゲッジシェルフ内に、ジャッキは、エンジンルーム内に納められていました。
工具は、マイナスドライバー、プライヤ、プラスドライバ、ハブナットレンチ、プラグレンチ、スパナ(4種)が搭載してありました。